JASTEC–Chubu Newsletter
 

 

 

 


日本児童英語教育学会中部支部 March 2004 第10号

 

JASTECに押し寄せる新しい波

                        

 2004年になって初の中部支部主催の春季研究大会が、2月8日(日)岐阜市で開催された。講演・実践報告・討論会など、いずれも内容の濃い示唆に富んだ発表ばかりだったので、参加者は今後の活動を充実させるに足るヒントを、それぞれ得て帰られたのではないか、と思う。私も考えざるをえない点が一つあった。それは『JASTEC』に押し寄せる新しい波――公立小学校の‘英語活動’‘国際理解教育’の存在である。英語に関しては‘素人’を自認しながらも、教育に関しては‘ベテラン’の小学校の先生方が、束になって‘英語’に取り組む姿勢は素晴らしい。私立の小学校や、私塾の先生方に支えられていた従来の『JASTEC』に、ひたひたと打ち寄せる新しい波は、予想以上に大きいような気がする。       松村 美佐子(東海大学短期大学部)

 

春の研究大会は

5月30日(日)

 春の研究大会は5月30日(日)、鶴舞駅前の中部大学名古屋キャンパス(中部大学技術医療専門学校)で行われます。皆様万障お繰り合わせの上ご参加くださいますようご案内申し上げます。詳細は後日プログラムを送付させていただきます。問い合せは中部支部事務局([email protected])、0568-51-7248(中部大学 塩澤研究室)まで。


春の研究大会の発表者募集

 上記の春の研究大会での研究発表、実践発表者を募集しています。ご希望のある方は3月31日までに、事務局までご連絡ください。

 

 

応募要領

タイトル、名前、連絡先(電話番号、電子メールアドレス)、発表概要、発表形式(実践報告、研究発表、ワークショップ、シンポジウムなど)、使用機器を書いて事務局まで、電子メールかファックスで連絡してください。発表概要は日本文の場合は600字前後で、英文の場合は200字前後でお願いいたします。不明の点がありましたら、事務局までお知らせください。

また、このような発表を聴きたい、、、というような学会への希望がありましたらあわせてお知らせください。

 

http://shioz.isc.chubu.ac.jp/JASTEC/

 

には過去の学会参加記がありますので、ご参考にしてください。意見交換掲示板もあります。

事務局 塩澤(中部大学)

<[email protected]>

 

中部支部

冬季研究大会報告

 

 去る2004年2月8日(日)に、岐阜市、ハートフルスクエアーG(JR岐阜駅構内)におきまして、2003年度中部支部冬季研究大会が開催されました。公立小学校、民間、中学校と、様々な視点からの実践報告をしていただきました。会場に入りきらないほどの参加者があり、活発な意見がくみかわされ、充実した一日を過ごすことができました。ご協力してくださいました皆様に深く感謝申し上げます。以下が参加記です。

 

高学年の楽しむ活動アイディア

野田かなえ(中部学院大学)

 

野田先生が前に立たれ「今朝は○○時に起きて…」「朝食は○○を食べて…」と、今日の朝の様子を話された。なにげなくフーンと聞いていたら、それがもう活動であった。 時間を無駄にしないし、生徒をすぐに活動に引き付ける。これが野田先生のすごいところだ。Pease Porridge Hotの手遊びの活動は、私の教室では今までペアでしかやったことがない。 リーダーを決め、他の者が列になって順番にリーダーとフレーズごとやっていくというやり方を見たのははじめてだった。私はうなった。

 ウーン!高学年を引き付けるとはこういうことなんだ。実は私はもう一回うなった。 情報を持ったものが、情報のないものに情報を発信し、情報のない者は一生懸命アンテナを張ってその情報を得ようとする。写真の人物が誰かを想像させるのだが、写真の一部分を小出しにする。そして興味をそそる情報を発する。柔ちゃん、松井選手、ハリー・ポッター、アインシュタイン、ニュートン、織田信長…そしてその学校の先生方の写真、クラスの生徒たちの写真。私はここでうなった。

 そうか!知りたい情報の極みは、ここにあるんだ。だから高学年を引きつけられるんだ。 

箕浦永生 (English House)   

 

6年生「ビデオ・レター」作成までの道のり

     塩谷芳美(関市立南ヶ丘小学校)

 

南ヶ丘小学校では、国際理解教育として、共に生きることを根幹として「英語を通してコミュニケーション活動の育成の開発と実践」→「知ろう友達のこと、伝えよう自分のこと」と位置付けて実践されている。その活動は、第一時:英語のシャワー、第二時:native English で練習、第三時:場の設定と練習、第四時:発表、というサイクルで展開されていた。

 常に英語を表現する必然性を大事にし、表現力をつけることに力を入れているとのことであった。成果としては、@学級に変化A男女間の会話が成立B分からない言葉に耳を傾けることへの耐性力の定着C世界に対する関心の高まりD外国(友好都市モンゴル)との交流への意欲の芽生え、を挙げられた。今後の課題としては、@英語を使う必然性の追究A発達段階に適した活動設定B評価C全校研究テーマとのかかわり、を挙げられた。

 作成途中のビデオ・レターを観て、6年の児童が英語を一生懸命使って自分たちの国や県などを説明している姿から、その成果を確認できた。日本語を介在させない英語だけの学習展開に最初はストレスを感じながらじっと耳を傾ける姿から、いつしかその態度から生まれてくる方向性は、更なる成果となって実を結ぶだろうと思える示唆に富んだ報告であった。

     駒澤利継 (東海大学付属小学校)

 

講演小・中連携を意図した

英語指導のあり方

伊藤昭彦(各務原市立中央中学校校長、

岐阜県小中学校英語部会会長)

 

 伊藤先生は、まず、岐阜県及び主な郡市における小学校英語活動の現状について報告された。その上で、岐阜県中学校英語科研究部会の取り組みについて、研究テーマ、中高連携の現状、小中連携の現状、小中が相互に学ぶべきことなどを提示された。その中から、小・中学校を問わず、対話や場面設定のリアルさや必然性など、英語教師が活動作りで目指すべき点は共通であることを確認することができた。また、「教科書をこなすだけなら誰でもできる。教師なら、自分の信念を授業に反映させることが当然」とのお言葉には、伊藤先生の授業観を垣間見ることができたように思う。

 今後、小中高一貫指導の必要性はさらに問われていく。「小中高の英語学習の全体像や出口の明確化と指導の一貫性の明確化が図られなくては、各校種での大変な努力に見合うほどのコミュニケーション能力はつかない」ということを、教師全員が肝に銘じていたい。さらに、コミュニケーション能力とは何なのか、子どもにとっての学習順序とは何なのかといったことを、小中高の教師が共に討論して行くことの重要性を痛感している。

野田かなえ(中部学院大学)

 

高学年の指導〜民間スクールの経験を踏まえて

  林貴子(羽島市英語指導助手、メイプルリーフ英会話)

 

小学校5,6年生にはその知的レベルにふさわしい英語学習活動を準備してやる必要がある。この「ふさわしい活動を見極め、思い切って授業で実践してみる」ことの繰り返しにこそ、児童英語教師の実力向上の鍵があるようだ。林先生は次の様に自分の経験を述べている。

ワールドカップの時に私は6年生でこんな授業をした。一人一人に英語で書かれた日本選手のメンバー表(役割・身長・体重・出身校)を配り、選手2人を適当に選んでチップを置くよう指示する。その後私が英語である1人の選手の情報を説明していく。子供達は必死に聞き、当たった人は大喜ぶ。それが何回も続くのだがその中で100を越えるような数字を何度も聞き、聞き分け方を身に付けていく。ある一つの面白そうな教材を見つけたときに、それを使って彼らに何を聞かせ何を話させていくのか?実態に合わせて教師が焦点を当てる部分や到達目標を明確に定めることが大切ではないか。その上で活動の方法や形態を設定していってこそ、遊びに終わらない、勉強していると実感できる充実した活動が実現できると思う。同じ教材でペアで聞きあいましょうという類の活動を設定していたら難しすぎて成功しなかったと思う。

杉浦宏昌(中京女子大学)

 

  高学年の指導の実際〜高学年児童が関心を寄せるテーマを選んで

堀田知佳子(金沢市立森本小学校)   

 

堀田先生は現在5年生のクラス担任をしておられ、専科以外の科目、国語・算数・社会・理科などを教えておられる。ご専門は理科と言うことだ。

森本小学校は児童数712名、22学級、教師数37名の金沢市ではやや大きい学校であり、

金沢市の21世紀型モデル校として指定されている。平成8年から社会環境の一部として英語活動を取り入れ、国際理解教育にも積極的に取り組んでおられるようであった。英語活動の基本的な進め方は『みんなが楽しくなる!言いたくなる!動きたくなる活動』と言う掛け声のもとに、コミュニケーションの楽しさを知り、少しでも英語に慣れ親しむことができるようにと、実にきめ細かなカリキュラムが立てられているのには感心した。担任が単独で担当する15分間のEnglish Time、担任とアシスタントが組んで展開する Happy TimeALT や ELC が来校の折になされるWorld Time、そして6年生になると、情報教育もプラスされて、それぞれの楽しみ方を工夫することができるPersonal Time が設定されてある。英語教材の中心は2001年度‘えいごりあん’であり、それを繰り返し視聴させ、それに付随した教材を先生方がそれぞれ工夫しておられる様子であった。堀田先生もご自分のクラス(5年生)に教えておられる教材―-理科がご専門だけあって、自作の動物や動物の卵などを扱った教材を示しながら15分間の English Time の授業の一こまを披露してくださった。クラスの児童をよく知り、‘児童が関心を寄せているテーマは何か’や、それと他の教科との繋がりをよく把握しておられる担任の授業の見事さを、参加者は好意的に受け止めることができたのではないか、と思う。それは先生が『英語が堪能である』とか『そうでない』とか言う批判を超えた、もっと根本的な、担任ならではの児童に与える安定感、英語を特別な授業だと意識させない自然な流れを、クラスの中に引き込んでおられる見事さであると思う。一つには‘森本プラン’がよく運用されているからだと思うが、それ以上に堀田先生の、先生としての資質と暖かい誠実なお人柄によるのではないか、と感じた次第である。

 森本小学校では、先生方のための英語の研修会などは一部公開されており、中学の先生や父兄も話し合いに参加することができるようになっているので『小学校の英語と中学の英語との連携』も地域の中で自然に行われてゆくと思う、と堀田先生は前向きな私見を、付け加えられた。  

松村美佐子(東海大学短期大学部)

 

全体討論「どうありたい?小学校英語―各地の試みを踏まえながら―」

 

1.      ふるさとを発信する:岐阜市特区の試み 

折戸靖仁(岐阜市教育委員会学校指導室)

2.      社会科との連携の中で

河合優佳、加藤和泉(大垣市立中川

小学校)

まず、岐阜市教育委員会学校指導室の折戸靖仁先生が岐阜特別区の試みを紹介された。「英語でふるさと自慢」岐阜特区とは、これまで、総合的な学習の時間等に英語活動を実施してきたが、今後はさらに、「小学校卒業段階で英語を使って簡単な会話やふるさと自慢をすることができる」児童の育成をめざし、小学校第3学年から第6学年に「英語科」を新設し、コミュニケーション能力の育成を図る、という特別プロジェクト区である。また、中学校の英語教育との連携を図り、小中一貫の英語教育を充実させ、義務教育を終えた誰もが、身の回りのことや岐阜市のことを英語で紹介できたりする児童生徒の育成をめざすという、明確で斬新な目標を持っている。非常に興味深かったが、先生によると、まだ各学校、教員間での「温度差」もあり、研修不足も重なり、今後忙しい小学校教員が運営するにあたり、まだ解説すべき問題が多いという。

河合先生と加藤先生は大垣市の中川小学校での実践を紹介された。「教師が変われば子供が変わる」「子供が変われば学校が変わる」を合い言葉に、小学校の「普通の教員」が、英語を児童と一緒に学び、教材や教案を工夫し、ついにはALTに助言を与え、モデルとなるような授業を作り上げていった様子を大変楽しく紹介された。特に高学年では社会科との連携を考え、買い物で使う英語を練習することとしているという。今回の発表ではその授業の一端をエネルギッシュにデモンストレーションしながら紹介された。

これに続く全体討論では、「教科」ではないので基本的な英語教材が全く揃っていない、教員が忙しすぎるので、行政になんとかしてほしいなどの意見が出た。しかし、教員の熱心さと行政の心意気はただならぬものがあり、大きな期待と勇気を分けていただいたような気持ちにさえられたのは筆者だけではないと思う。「岐阜は凄い」という印象をもった。

塩澤正(中部大学)

 

私のアイディア

 「私のアイディア」と題して毎号teaching tipsの紹介します。今回は野田先生からの報告です。

 

語彙を増やすための活動は、入門期の子どもたちとも、学習暦の上がった子どもたちとも、日々の授業の中で日常的に行っていることと思います。教室にある物や身に付けている物を扱いながら、カードや小道具などの教材を活用しながらと、数多くの活動が考えられます。そんな中で、今回は「絵」教材を活用したアイディアを紹介したいと思います。

絵本、ポスター、テキストの見開きページなど、ある一定の枠の中に、子どもたちにとっての日常語彙が詰まった教材はいろいろとあります。最近では、主に公立小学校向けに大判のポスター教材も市販されており、「公園」「町の中」「学校」などに場面設定されているものもあります。そして、一見して何がどこに描かれているか分かるのではなく、たくさんの絵が詰まっていたり、細かなところまで描かれていたり、ストーリー性があったり、端のほうで面白いことをしている人がいたりする教材であると、それだけで子どもたちの活動に対する興味は高まります。

例えば、たくさんの食品が陳列棚に並ぶシーンを描いた「スーパーマーケット」の絵を黒板などに掲げます。What vegetable do you see? What red fruit do you see?  How many bananas do you see?  What are you going to buy for your curry? など、年齢の低い子どもたちや、学習暦の浅い子どもたちとは皆で絵を確認しながら、学習暦や年齢が上がってきた子どもたち、また絵にすっかり慣れてきた子どもたちとは、同様のやりとりでも絵を隠してメモリー・ゲームとして行うと、十分楽しむことができます。まずはたっぷりとインプットをしたい場合は、Find the bread!  Where is the milk? などと、先生の問いかけに次々と絵を触らせるTouching Gameを行います。また、各チームから一人ずつ前に出てもらい、いち早く絵を見つけてマグネットを置いていくようなゲームにすると、チーム戦を楽しむ中学年以上で大変盛り上がります。これは、グループやペア内で、通常のテキストブック程度の大きさの絵とチップなどを使って行っても、同様に絵探しゲームを楽しめます。色付きのマグネットやチップを多めに用意すれば、それらを絵の上に置いたままにしていき、最後に What is under the red chip? さらに What color is the milk carton?  How many sausages are there? などと聞いていくこともできます。こういった「いじわる問題」に、答える子どもたちの本気度はぐんと上がります。

また、いろいろな人が何かをしている場面を見せてWho is running?  What is the boy eating? などの進行形、動物園ではWho is swimming in the pond? などに加えて Who can fly?  Which animal has four legs?  Which animal has a white body?  Which animal is from Africa? など、体の特徴やどこから来たかなどのやりとりを楽しく行う中で、語彙の定着と同時に、指導したい構文をインプットすることも可能です。

単に単語を聞かせたり言わせたりするだけでなく、教室内でのやりとりを自然で豊かなものにするためにも、教材の情報量の多さは大切な要素と考えられます。

野田かなえ(中部学院大学)

                     

こぼれ話

 今回より、機会があれば児童英語教育に関わる簡単なエッセイやこぼれ話を掲載していきます。

 

「私の英語の発音は

大丈夫なのでしょうか?」

 

 

「先生のfの発音がおかしいので指導しておいてください。」と私に言われました。授業参観会のあと、一人の保護者が私の所に来られてお願いされたのです。

咄嗟のことゆえ、私の頭の中は「???」となって、その時は返す言葉が見つかりませんでした。

実はこの授業はT・Tで行っていました。私と一緒に授業をしてくれている先生はインド出身の方なのです。英語圏というとイギリスやアメリカ(オーストラリアやニュージーランド)の方で、その国の出身者でないと英語の発音がダメとでもおっしゃりたかったのでしょう。

この考えを少しひねくれて考えますと、イギリスやアメリカに住んでいる方でもアジア系や中南米系の方でないほうが良い、とでも言われそうなそんな気がしてきます。

将来子どもたちが使える英語を教えて欲しいと願う親御さんの気持ちの中に、上記のような人たちの発音ではどうも困る、という思いがあるのでしょう。

そうなりますと、私たち日本人も同じことになりますし、そうなると私のような発音なんてどうしようもないものになってしまいますが。本当は認めていただいていないではないのかと不安になってきました。

地球上では様々な国の人々が、それぞれ個性的でちょっと癖のある発音で、それぞれ互いに意思疎通のために英語を使っているということを、いつも私たちは忘れないでいたいものです。

駒澤利継 (東海大学付属小学校)

 

先の者があとになり、

後の者が先になる

 

神奈川県小田原市の矢作小学校のパソコンクラブの生徒29人が「先生」になって、地域の大人たちにパソコンの指導をする「ふれあいパソコン教室」が開かれたそうだ。22人の「生徒」の平均年齢は65歳。小学校の子どもたちが大人を教えたのだ。もし私たちの能力が、年齢とともに高まっていくものだけだとしたら、こういったことはありえない。

私たちには、これと違った能力があるはずだ。しかもこの子どもたちの能力は、誰からも教えてもらっていない能力なので、生得的なものだ。持って産まれた能力だ。「パソコンの先生は小学生」「小学生が大人に手ほどき」という「ほほえましい」光景の記事だったが、私には子どもの驚異の能力を感じる記事だった。

2003年の10月に私はデジタルカメラを買った。 (私が欲しくて買ったのではない。)娘(中学2年生)は、手に取ったその日に、ちょこちょこさわって「もう、分かった!」と言った。 私は買ったその日以来一度も触ったことがない。部屋の片隅で箱の中に入ったまま、ほこりをかぶっているのを一瞥するだけだった。でも5万円近くしたものを、このまま使わないのはもったいないことだ!と自分に言い聞かせ、今日デジカメを箱ごと、つまり付属品と説明書ごと、外に持って出た。部屋の中で説明書を読む気には到底なれないので、いつか外食する時にでも、そこで開いて説明書と照らし合わせて「研究」してみようと車に入れたのだ。 

娘がアッという間に会得したものなのに、年の上の私には、かくのごときありさまだ。家の中では一番年下の者から覚え、社会では小学生が65歳の人間に教える…という「逆転」はかつて歴史上なかったことだ。子どもの能力に気づかせてくれたという点で、パソコンとデジカメは貢献した。

箕浦永生(English House)

 

研究会報告

サンディエイゴにある「すいか幼稚園」より研修レポートが送られてきました。一部を掲載します。詳細はhttp:// www.kenshuusa.com まで。

 

雨が降るあいにくのお天気となったSan Diego の研修でしたが、楽しいものになりました。わたしは、この研修で一人のとても尊敬できる方の講義を聞くことができたことを、とても幸せに感じています。

その方はLisaさんという方で,とてもエネジェリックで、人を惹きつけてやまない、人間としてとても魅力的な方でした。保育者としてわたしがとても強く、改めて認識させられたことの一つに、わたし達保育者が、子どもと同じように、そのカリキュラムを楽しむことの大切さ、があります。何かを見て,子どもが「わぁー。」と目をキラキラさせて喜んだり,驚いたり,不思議だと感じたり。そんな子どもたちの瞬間に一緒にいられたとき、わたし達も一緒になって嬉しくなったりする瞬間でもあると思います。そう感じた経過や、対象は別のものかもしれないけれど、“嬉しい”と感じる,その気持ちは同じもので、その時間を共有していくことが、どれだけその子どもとわたしたちにとって大事なものなのかは、言うまでもないと思います。また、青の絵の具と黄色の絵の具が混ざって緑色になって、「先生,見て!!!」嬉しそうに子どもが言って来たら,一緒になって驚いて,「すごいね!!」と感動してあげること、子どもの感動を共有してあげることで、子どもの喜びは、そこでまた広がって行く。

あなたにとっては、何度も見てきた光景かも知れないけれど、その子どもにとっては、初めての体験かも知れない,その子にとってはとても大事な経験なのだから,子どもの感動の芽を摘まないであげること。普段から気をつけていることだけれど、改めて再認識させられました。

また、Scienceに重点を絞った講義では,安全性についての配慮によって、保育の幅が狭まっていることにも触れていました。風船を膨らまして,火のついたマッチを近づけると、風船は割れる。でも、風船の中に水を入れて、マッチを近づけると、風船は割れない。子どもたちの「わぁー、すごい!!!!」という声が聞こえてくる保育が行えることは間違いありません。でも、そうと分かっていても,保育の現場でマッチを使うことへの抵抗は、否めないものです。

子どもたちに、火の大切さ,便利さ,怖さをきちんと説明すること。また、マッチやライターなどは大人が使う,というルールを決めて行う。そういった指導をすることで、保育室でのマッチを使ったアクティビティーの実現は難しいものではない。危ないからと決め付けてばかりいると、他の何もかも危険で、Science は何一つできなくなってしまう。わたしたちが、どう準備をするか,どう進めていくのか,で保育の現場は、安全に広げていくことが可能なんだということがよくわかりました。

〜中略〜

今回の研修に参加して,いろいろなことを再認識したり、考え方が変わったり,わたし自身、成長していけるだけのものを学んで来れたように思います。〜以下略〜

宮内 孝江

 

 

 

 


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