JASTEC–Chubu Newsletter
 

 

 

 


日本児童英語教育学会中部支部 July 2004 第11号

 

実践から理論が産まれることも

 児童英語教育学会の研究会に来られる先生方の多くは、授業実践の理論的裏付けを求めておられるようです。自立して自分の教室で子どもに英語を教えておられる先生方には、この思いが特に強いように思われます。実際には、教え方の分析に基づいた「理論」に正面から取り組んだ発表は余り多くありません。例えば、児童英語教育研修セミナーでは「教授法」又は「子供の外国語習得のメカニズム」の説明に始まって、その他は全て「教え方」を習う構成になっています。

 児童英語教育の分野では、多くの場合に「次々と生まれる優れた実践が本当の理論を生む」のが自然な姿であるように思われます。極めて限定された条件下の「優れた授業実践」を競い、なぜその実践が優れているのかを明らかにするところから、熱意ある児童英語教師ならば誰でも応用できる「児童英語教育理論」が生れてくると考えられます。

 児童英語教育学会の研究会は児童英語教師がそれぞれの「優れた実践」を具体的に示し、その優秀性を競い、その実践を生んだ原理と原則を明らかにして、理論を生み出してこそ、日本の児童英語教育が磨かれることになります。まずは、理論を抽出するに相応しい実践発表の形式と方法が確立されれば、児童英語教育学会の研究会が益々多くの児童英語教師の期待に応えられる道が広がると信じています。

杉浦宏昌(中京女子大学)

 

秋に岐阜で支部大会、来年度は全国大会

 来年度は日本児童英語教育学会設立25周年目に当たります。その節目の年の全国研究大会は、中部支部で運営することとなりました。名古屋、あるいは静岡で開催されることとなります。日程は6月初旬になる予定です。これに向けて、会員の皆様とともに準備をすすめなければなりません。今後ともご理解、ご協力よろしくお願いいたします。なお、本年の秋の支部研究大会は予定どおり、10月末、あるいは11月初旬に岐阜市で開催予定です。ご発表の希望がある方は、事務局まで連絡ください。


新役員紹介

 

 去る6月13日に昭和女子大学で開かれました全国役員会で中部支部から以下の3名が新しい役員として承認されましたので、報告させていただきます。新役員は以下の通りです。

 

理事

 松川禮子先生(岐阜大学)

 

運営委員

 幸田明子先生(常葉学園大学)

 野田かなえ先生(中部学院大学)

 

また、2年間、学会長を勤められました中山兼芳先生(常葉学園大学)は、今後学会顧問として、引き続きご指導してくださることになりました。

 

このほか現役員を紹介いたします。

 

理事

 片桐多恵子(中部学院大学;支部長)

 村松美佐子先生(元東海大学短期大学部)

 駒澤利継(東海大学付属小学校)

 

運営委員

 箕浦永世(English House)

 杉浦宏昌(中京女子大学)

 塩澤正(中部大学;事務局)

 平松貴美子(English Network)

 

 

中部支部

春季研究大会報告

 

 去る 5月30日(日)に、名古屋市鶴舞の中部大学名古屋キャンパスにおきまして、2004年度中部支部春季研究大会が開催されました。様々な視点からの実践報告や研究発表をしていただきました。民間や小学校からの一般の先生方の参加や、ゼミ生や大学院生を連れた大学の教員などの参加者があり、活発な意見がくみかわされました。特に脳科学と言語学習・教育の講演からは示唆も多く、非常に有意義な一日になりました。ご協力してくださいました皆様に深く感謝申し上げます。以下が参加記です。

 

「担任主導の小学校英語活動のために:その支持体制を考える」

樋田禎美(名古屋市第9期

小学校英語活動アシスタント)

 

 樋田氏は英語活動アシスタントとして小学校で教鞭をとられた。教える上でのキーワードは、オールイングリッシュ、インプット重視、音声指導であったと言う。この活動の際、話し過ぎない、動き過ぎない、期待し過ぎないなどの、「〜し過ぎない」という点や、自分の計画より各教室の流れを優先する点に、特に気をつけたと言う。この他、樋田氏は実際の言語活動内容や、先生と子供達の反応について話された。

また、氏は、英語活動コーディネータを常勤させることを提案された。学校や子供達、さらには先生の様子が把握できる事で小学校英語活動の質が上がり、担任主導の活動へと繋がっていくのではないかという。同感であるが、なかなか難しい面が多いと思った。

アイディアと情熱あふれる樋口氏のような児童英語教師に教わる小学生は幸せ者だと思った。同時に、このような先生を早くボランティアではなく、制度の中で本格的に活用できるシステムを行政に作ってもらいたいと思った。

高原淳子、山下希(中部大学3年)

 

西春町におけるボランティアグループ

による児童英語教育および

国際理解教育の取組み

毛利幸枝、中山重美

Mishiharu International Club of English)

 

 NICEは、地域の子どもたちが広い視野を持った国際人・地球人として成長していくことを願って、平成13年7月に発足した。主な活動は、西春町の小学校での英語授業で、ALT(外国語指導助手)の手伝いや授業内容が分からない子どもへの説明などである。また、ALTと担任教師との意思疎通のサポートも活動の一つであるという。

 内容は英語というより、国際理解が中心で、例えばブラジルのお正月の習慣や、ブルガリアの名産をゲームにおりまぜたアクティビティーなどである。

 この活動の問題の1つに「やはりボランティアでは活動範囲が限られてしまう」ということをおっしゃられていたが、このボランティア活動によってできる「国際理解+地域(親)の協力」が、地域を動かす大きな力になってくるはずだと確信した。

栢嶋英司 河合史徳

(中部大学3年)

 

World Citizenを育てる創造力を

重視したアクティビティ

宇佐美 友加

(トライデント ランゲージスクール)

 

 国際理解に関する学習をする場合、児童が小学校段階にふさわしい体験的な学習が行われることに配慮をしなければならない。この実践を宇佐美氏は「国際子供キャンプ」という実践例を挙げて紹介された。

氏によると、World Citizenになるには以下の2点が重要であるという。1.自己の確立:自分の考えをしっかり持ち、自ら判断・選択・決定して自分の意見を述べる事ができる。2.異文化理解:自他の文化への興味を深め、文化的背景を異にする人々や者の存在を知り、それぞれを認めながら自他の文化を尊重する。この2点を実践するための一例ととて、9カ国から集まった11歳の子供達が、1ヶ月のキャンプ生活を送った国際子供キャンプでオークションを紹介された。

キャンプでは、様々な活動が営まれたが、そのハイライトは子供たちがそれぞれの国の代表者となって、「平和」「お金」「水」「原子爆弾」などをオークションで購入するというゲームであった。購入した物それぞれが子供たちの文化、考え方、習慣を非常によく表したと言う。子供たちは文化というものに影響を強く受けた自分たちの姿を考えるきっかけになったという。

参加者はこのオークションをワークショップ的に実際に体験した。筆者は、非常に有効的なアクティビティであると実感した。英語ができれば国際人であるという考え方を変えるべきだと痛感したのは私だけではないはずだ。

佐々木紘子(中部大学3年)

 

どうすればリーディング・ライティングを同時に早期導入できるか

 森 静

Forest英語教室)

 氏はリーディングの力をつければ、総合的な英語力も伸びると言う。リーディング・ライティングは、おとなしい子も、落ち着きのない子でも、続けていくと成果が出る上、誰にでもできる、とっつきやすい言語活動だという。その工夫次第で、早期の導入も可能かもしれない。ただし、森氏は、努力するところと、楽しむところをはっきり区別して、言語活動を組み立てることが大切だと指摘した。楽しみながら、しかも、「やるときはやる!!」というけじめのある授業運営が大切だと主張された。まったく同感である。

 さらに、スピーキング、リーディング、ライティングを織り交ぜた言語活動をいくつか紹介された。その一つは、カードゲームである。まず、児童が"What do you like?"と言い、森氏が"I like cats."と答える。すると児童が"cats"のカードを取るのである。1回目は絵を取らせ、2回目は絵と文字を取るというように発展さえていく。ここで文字の導入ができるわけである。次第に慣れてくると、質問・回答の両方を子供だけでやらせると言う。

 同じことをしていると、子供たちはすぐに飽きてしまうため、飽きないように先生が"Quickly"や"Slowly"など声の調子を変えるように言うといいらしい。単に声の調子を変えるだけで、違うものになり、さらに子供を引き付けるのにもとてもいい案だと思った。

 私たちは普段児童英語教育と聞くと、英語会話活動を想像してしまうが、工夫次第でリーディングやライティングの導入も可能であり、いや一定の時期にきたなら、リーディングやライティングも導入すべきであると思ってしまった。

松山春香 柴田久美

(中部大学3年)

 

All English を目指した

私の授業実践

犬飼由美子 (ECC Jr)

 

 犬飼氏は「英語だけを使った授業に、生徒にも英語を使って参加させたい!」を標語にして、ECC Jr.で授業を行なっているという。それを実現するための実践をいくつか紹介された。

 クラスルームイングリッシュを扱った教材利用では、児童に絵を見せながら、ジェスチャーなども加え、CDのチャンツに合わせて目、体、耳、口の4つの感覚を同時に使うアクティビティを紹介された。また、児童の発話を利用してのクラスルームイングリッシュ導入も紹介された。子供からの発話があった時に、同時にできるだけ動作も入れながら、パラフレーズして再度言ってきかせ、それをさらに次なる発話につなげる。たとえば、黒板をかくして“I can't see…”と言わせてみたり“What is this?”と絵をみせながら質問し“I think it's 〜”と言わせて、次の子供にも自然に使わせるようにする、などである。子供の会話用語を利用してさらに次の発話につなげ、英語力アップをはかっている。

全て英語で授業展開することは、児童英語教育の世界ではすでに普通であること、またそれ以上に難しいのは、子供達の興味をうまく引きつけるような授業づくりをすることが重要であると思った。

久永ゆみ 永田裕子

(中部大学3年)

 

在外バイリンガル児童の横断的観察にみられる小学校英語への示唆

米田佐紀子(北陸学院短期大学)

 

 英語必修化に向けたいくつかの課題の中で、今現在求められる英語の内容は、CALP

(学力言語能力)とBICS(伝達言語能力)の二つに分けられる。

 米田氏はカナダへ行き、バイリンガル児童への言語調査をされた。2001年から2003年まで、カナダの日本語補習校への希望者である満9歳の児童を3年間観察された中で、音声に関しては年々向上していくのに対し、語彙は習得が不十分のまま終わったことが判明したという。このような結果を通して、授業の内容次第で変化してくる児童の習得の差や、英語圏の中にいれば誰でも英語が読み書きできるようにもなるという発想は考え直さなければならないと主張された。

 小学校への示唆として、日本におけるCALPの育成を視野にいれた授業の展開を提案された。

   加藤美紗(中部大学3年)

 

 

Dramatic English : The use of Theatre Techniques in the English Classroom”

Craig Kingsley

(河合楽器)

 

 

What is Drama?”この質問から氏のワークショップが始まった。ドラマとは主にactor(俳優)やsituation(場面)から成り立つという。また、SituationにはConflictとEmpathyの2つの要素があり、これをactorが演じることにより、同じ台詞がまったく異なったドラマになるという。これを氏は参加者の数名を選び、聴衆の前で演じさせることによって見事にデモンストレーションした。

 いくつか児童英語教育で使えるテクニックを紹介していただいた。たとえば、会話は向かい合うと、敵対か好意を示し、斜め45度で行うことがいい、role playなどでは、相手が耳が遠い、お年を召している、などという設定にするだけで、何度も同じことをリピートさせる練習になるなどである。台詞にジェスチャーを与えたり、複数の人間の動作を組み合わせることにより、一つの全くことなったものを表現できる、などなどである。

 全て英語で発表しているにもかかわらず非常にわかりやすかった。聞き手が参加することによって”Dramatic English“はつくられていく。まさに、発表自体が、ドラマチックな、目からうろこが何枚もおちたワークショップであった。

福嶋 将子 (中部大学3年)

 

「子供の能力と大人のかかわり: ラボパーティ教育の実践から」

曽我 隆幸 

(ラボ教育センター中部総局長)

 

 曽我氏は実際にラボパーティに関わった子供たちの絵や感想を紹介しながらラボパーティの実践について説明された。

 ラボパーティでは、テューターと呼ばれる指導者のもと、英語や日本語の物語(ラボライブラリー)・劇・歌等による独自の外国語習得を中心に「ことば」を育て、さらに国際交流を深め、語学だけではなく、文化も一緒に学ぶことを目的としている、という。

 氏は、さらに、子供たち特有の言語能力をいくつか紹介された。ラボと関わりの深い所を挙げるだけでも、以下の通りである。

 1.子供は文法等をしっかりと教えてもらってなくても、自分である程度意味対応させる事が出来る。 2.台詞を読んでいくうちに重要な所をしっかり把握出来る。 3.子供は言語をそれぞれの場面によって無意識に出す事が出来る。 4.イメージを英語に重ねて表現する事が出来る。 5. 子どもはにこにこ笑っていても、大事なことはしっかり聞いている。6.子どもの吸収・適応能力は素晴らしく、すぐにいろんなことを覚え、周りの環境に合わせようとする。 7.子どもは英語に限らず、言葉を話すときは以前に見たテレビ、聞いた音楽等を思い出し、それに似せて話す傾向がある。

また、子ども特有の能力を活かすも殺すも、全ては周りの大人達次第であり、子どもに英語を教える側の人間としては、その能力を十分に活かした教育をすることが大事である、と話された。

 ラボパーティは、他の英会話学校などと比較すると、英語や日本語の歌・劇・物語などに触れさせるなかで、何事も自分から進んでやる自発心や異文化理解などを育成していくことが特徴的だという。Autonomous LearningやIndependent Learningが世の中で注目を受け始めたなか、すでに長い間「自律して学習」することの大切さを主張し、実践してきたラボパーティは、世の中の10年先を歩いていたのかもしれない。

内藤雅浩 篠永将宏(中部大学3年)

 

脳科学と言語教育:光トポグラフィーを中心に

木下徹

(名古屋大学国際開発研究科)

 

 木下先生は言語と脳に関わる研究に使われる器具の説明をし、その後、光トポグラフィーを使っての氏の研究の一旦を紹介された。光トポグラフィーとは、脳内での血流量を測ることができる医療診断装置である。これを使うことによって、L1とL2言語処理時の脳内血量の差を検地し、そのタスクの難しさなどを判断しようとすることが氏の研究の中心であった。

 英語能力の違う日本人の被験者に、英語と日本語の同じ課題をさせ、その時の脳内血量を計った結果、母語処理時の脳血流量は、第二言語処理時よりも、少量であることが判明したという。このことから母語は自動的に、機械的に処理していること、外国語を話すことは余分な血流量は必要な、負荷のあるタスクであることが推測できる。

 英語上級者と中級者の脳内血量の差により言語上達により、母語以外でも言語の自動処理能力の負荷に差があることもわかったという。また、英語に近い言語を母語とする第二言語学習者の方が、同じ英語のレベルの日本人第二言語学習者よりも、血流量は少なく、母語の言語により差が生じることも判明したという。

 非常に興味深い結果がいくつもあり、今後の研究が本当に楽しみである。この続きの研究成果も早く聞いてみたい。

加藤貴之 青木丈典 (中部大学3年)

 

私のアイディア

 「私のアイディア」と題して毎号teaching tipsの紹介します。今回は平松先生からの報告です。

 

マンネリ化した授業をしないために

平松貴美子(English Network)

 

 英語をコミュニケーションのツールとして習得する必然性のない日本では、いかに学習者のモティベーションを与えるかが教師サイドの重要課題でしょう。マンネリ化した授業をしないために、いろいろなアイデアや工夫が必要ですね。学齢や発達段階に応じた動機付けをするのが理想ですが、同じことの繰り返しになれば子どもは飽きます。子どもたちの中にあるさまざまな興味や関心に沿った動機付けをさぐることが必要ではないでしょうか。

 そこで、わたしが現在実践している活動のいくつかをご紹介します。

 1.学習期間とそれぞれのゴールの設定

 一年を3か月ごとに区切って、それぞれゴールを設定しています。たとえば、小学生は簡単な絵本をまるごと一冊イントネーションやリズムを大事にしながら読みます。また、他者理解に必要な質問文や答え、あいづちの打ち方を学び、自信を持って会話のやりとりができることなどです。その学習目標が達成できたかどうかを、保護者の方を招待してオープンクラスで発表しています。(なかなか勇気がいりますが・・・)

 2.リーディングコンテスト

 絵本については、一年間で4冊読めるようになりますので、その次の目標設定として「リーディングコンテスト」を開催しています。各クラス単位でコンテストを開き、クラス代表を選出します。そして、代表者が一同に会し競い合う「リーディングコンテストグランプリ」を開催します。参加者はもちろんのこと、家族で参観していただいて、毎年好評です。

 

3.キャンプ

 日常生活の中では、なかなか英語を話す機会がみつかりませんが、外国人講師といっしょに寝食を共にするキャンプは、子どもたちにとって「もっと知りたい。」「もっと思いを伝えたい。」「もっと話せるようになりたい。」と感じさせる絶好のチャンスです。ともに過ごし、同じ活動を体験することによって共通の話題を提供し、そこで湧き上がる触れ合いから、真の実践的コミュニケーション力は培われていくのではないかと思います。

 

 

こぼれ話

 児童英語教育に関わるエッセイやこぼれ話を紹介いたします。今回は箕浦先生の「うまいへたがわからないことのよさ」です。

 

うまいへたが分からないことの良さ

 

「こぼれ話」って何だろう?と広辞苑で調べるところから、この「こぼれ話」を書くことははじまる。広辞苑には「ある問題・事件などにまつわる、ちょっとした興味にある話」とある。「ある問題・事件」に相当する出来事は私には起こっていない。「など」とあるから解釈を広げて、この前でかけた岐阜県の「時山ブルーグラスフェスティバル」についての話をすることにする。「ブルーグラス」って何?と聞かれると、これまた説明をするのに随分紙面を使うことになるので、各自の広辞苑でお調べ下さい。ということでこのフェスティバルについて書く。

話は実は、このフェスティバルそのものではない。ブルーグラス狂いの(多くの場合は)父親の都合で連れてこられた子どもたちのために開かれるのが、ステージ脇の「ろくさんの工作教室」。子どもたちは自分の行きたい時にろくさんの所に行って作る。今年のろくさんの工作の出し物のひとつは「たけのこ」。茶色とか薄茶色のたけのこっぽい色の折り紙を三角形にはさみで切って上の方から厚紙に貼っていく。三角形の大きさ・形、どこにどのように貼るかは本人の自由。思い思いの「たけのこ」を子どもたちは作る。できたら今度は消しゴムで「極印」作り。この「極印」ということばは正しいかどうか分からない。作品の左下あたりに作者を証明するあの四角い印鑑みたいなやつのことです。この「極印」は別の紙に押して、それを切って、ピンセットではさんで、作品のどの位置に貼るか決めるのです。こうして作品は完成する。 

私は子どもに混じって、と言うより子どもより真剣に工作をする。私以外に工作をする大人は毎年いない。工作の途中でろくさんがこう言った。「この工作の良さは、うまい、へたが分からないことなんだよね。みんなそれなりの味が出る。」そこで私が「『みんな違って、みんないい』ってことですよね。」と言ってろくさんと意気投合。 

4月から、東京都荒川区で全国に先駆け、区内の全公立小学校で英語が正式教科とし

て導入された。 教えているのは担任の先生。 この荒川区のやり方が参考にされ、全国の公立小学校に英語が教科として導入されていく方向にある。教科書も指定され、評価も下されるということだ。うまい、へたが分からない楽しかった英語は、数年で終わろうとしている。

箕浦永世(English House)

 

研究会報告

 

マザーグース を使ったワークショップに参加して

國見ひとみ(常葉学園大学附属橘小学校)                                      幸田明子(常葉学園大学)                             

 

5月29日に、常葉学園大学サテライトキャンパスで附属橘小学校の講師をはじめとするTAKES(静岡児童英語研究会)主催の"Early Summer Workshop 2004"が行なわれました。今回は、Joy of Learning! Joy of Teaching!を合言葉に全国でJJワークショップを開いている小田原在住のハビック真由香先生と、シュタイナー・カレッジ在学中でカリフォルニア在住の荻久保直子先生を静岡にお呼びすることができました。指導者を対象に、積極的に学びとる姿勢を育てるための具体的な指導法を伝えるセミナーやワークショップでティーチャー・トレーナーとしても人気のあるお二人に今回は、”Hang loose, Move loose, Mother Goose−夏を目の前にMother Gooseで身体と心を癒しましょうー”というタイトルでお話いただきました。

1:Energy Circleでは、円になってclapや名前やアルファベットを隣にパスしていくことによってコミュニケーションの原点を確認。

2:Speechでは、舌をのばす運動、口の運動、息の出し方を学び、早口言葉に挑戦。

3:Mother Goose Rhymesでは、英語教室ではなじみはあるけれども、遊びこなせない、Mother Goose Rhymes ( Nursery Rhymes)を使い、身体のリズムを呼び起こし、もう一度遊び歌を楽しむ活動。英語の持つリズムに身体のリズムを合わせ、ビーンバックを使ったエキソサイズを紹介。荻久保先生手作りの絹のお手玉を使い、円になってお手玉をパスしたり、一人で両手に交互に落とす動作にマザーグースをのせることにより、リズムは自分の体の中にあるということを実感。

4:Finger knitting Verseでは、毛糸を指で編みながら、言葉をのせていく活動。

5:Poemでは、Suzanne Down の"Spring Tales"を紹介。1行づつに切って、順番を変えて歌ったり、Creative poetryに活動を展開。音楽や言葉に動作をつけて、表現する芸術(オイリュトミー)を応用した動きを用いることによって、言葉を作る音、それぞれが持つ意味とPoetry  のリズムを体感し、コミュニケーションの土台となる自己認識を高める活動にも挑戦。

これらの活動を通して、『チャンツの授業で、先生は自分のリズムを生徒に押し付けているだけではないか。生徒の中のリズムを引き出さなければ…。』という先生の言葉に共感を覚えました。

静岡県の東部、伊豆地区からの遠方参加者もあり、和気藹々とにぎやかな集まりで、あっという間の2時間でしたが、参加者それぞれが、とても暖かい気持ちと充実感を持って帰ったワークショップでした。

 

お知らせ

 

初等英語教育研究会では第3回研究会を開きます。今回は中西哲彦氏(東海英語教育実践者ネットワーク代表)による講演を企画しました。

 

日時:   718日(日)1:30

場所:  三重県桑名庁舎会議室

参加費:500円

演題:   小学校での英語に期待すること〜中学、高校英語のあるべき姿と小学校英語指導の基本〜

問合せ先:西田 0594-48-4891

          [email protected]

お手伝いの中部大学生達 Thank you.

 

 


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