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日本児童英語教育学会中部支部 January 2005 第12号 |
専門家集団としての児童英語教育学会
ご存知のように、昨年の10月に、本学会は文部科学大臣に「JASTECアピール」を提出しました。その骨子は、1)小・中・高に一貫する英語教育のシラバスを設定し、小学校英語教育の役割を明確にすること、2)言語活動は音声中心の体験的な学習を中心にすること、3)協力し合い、柔軟な教材・テキストの開発すること、4)英語専科教員を小学校に配置することの4点です。この4点など、私たち学会員の中では当然のことですが、なかなか世の中の動きは遅く、今後、学会は学術研究団体としての機能と同時に、アメリカの多くの学会がそうであるように、政治的なプレッシャー団体として、機能していくことも大切かと思われます。それは、「児童英語教育のプロ集団」の集まりとして、学会の責任でもあるかもしれません。
児童英語教育のように、急に注目を浴びてきた学問領域では、最近私のような「にわか児童英語教育関係者」が急に増えたように思われます。「大きな声で喋る素人」に振り回わされないようにしたいものです。
塩澤正(中部大学)
静岡市で支部大会、名古屋市で全国大会
2005年は中部支部にとって大変忙しい年になりそうです。まず、来る2月20(日)には、恒例の静岡大会が静岡市の常葉学園大学静岡キャンパスにて開催されます。その後、6月11日(土)、12日(日)には、第24回(25周年記念大会)全国研究大会が名古屋市鶴舞の中部大学・名古屋キャンバスにて開催されます。中部支部会員の皆様のご支援とご協力、よろしくお願いいたします。なお全国大会では研究発表、実践発表の募集を行っておりますので、ふるってご応募ください。
2月20日に静岡大会
来る2月20日(日)に常葉学園大学静岡キャンパス(静岡市瀬名1−22−1)本館4階にて、2004年度の中部支部、静岡研究大会を開催いたします。詳細は、別紙の大会プログラムをご覧ください。多くの皆様のご参加をお待ちしております。
中部支部長 片桐多恵子
大会実行委員長 中山兼芳
日時: 2月20日(日)
10:00−16:30 受付開始:9:30
場所:常葉学園大学静岡キャンパス(静岡市
瀬名1−22−1)本館4階
пF054−263-1125(代)
主催:日本児童英語教育学会(JASTEC)
後援:静岡県教育委員会
参加費:一般2,000円 学生1,000円
会員無料

1. 研究発表・実践報告(10:05−12:25 )
(1)10:05−10:45「視野を広げ、コミュニケーション能力を育む英語活動をめざして」
岩崎恵子(静岡市立伝馬町小学校)
(2)10:50−11:30「国際理解教育の一環としての小学校英語活動」
浜北市立北浜小学校 研修部
(3)11:35−12:25
「子どもを“毎日英語で保育”の幼稚園に入れて10ヶ月:日本語力が高まった!」
鈴木克義 (常葉学園短期大学)
2. ビデオ公開:常葉学園大学附属橘小学校
英語学習発表会 “English Assembly”
3. ワークショップ(13:25−14:05)
「ことわざカルタ」
坂桂子(ワンダーラビットクラブ)
4. 講演(14:10−14:50)
「小学校英語活動の現状と課題」
中山兼芳(常葉学園大学英語教育センター)
5. シンポジウム(14:55−16:35)
「小・中の関連を考えた小学校英語活動」
東 仁美(聖学院大学)
檜木 小重美(元吉原中学校)
池田勝久(浜北市立北浜小学校)
照会先: JASTEC中部支部局 中部大学 塩澤正研究室内 Tel: 0568-51-1111
[email protected], [email protected]
大会運営委員会: 常葉学園大学 幸田明子研究室内 Tel:054-261-1827
Fax:054−263-2750 [email protected]
参加予約の必要はありません。どなたも当日、直接会場受付までお越し下さい当日の昼食は、学食が使えませんので、ご持参下さい。
学会 創立25周年記念
全国研究大会発表者募集
本年度の全国研究大会の研究・実践発表者を募集いたします。詳細は以下のとおりです。ふるって応募ください。
と き:2005年6月11日(土)12日〔日〕
ばしょ:中部大学・名古屋キャンバス
以下の要項に従い、期日までに郵送願います。
期 日: 2005年3月10日(金) 必着
郵送先:〒487-8501春日井市松本町1200
中部大学人文学部塩澤正研究室
中部支部事務局 (塩沢 正)
:0568-51-1111(Ext.5441)
Fax:0568-52-0622
Mail:[email protected]
問合せ先:JASTEC中部支部事務局(上記連絡先)あるいは、
JASTEC本部事務局:〒590-0137 堺市城山台3-4-90 國方宅 п彦ax:072-292-1490
研究・実践発表の応募に関する規定は以下のとおりです。
-研究・実践発表は会員に限る。
-使用言語が日本語または英語とする。
-研究・実践発表希望者は事項に定める要領で「発表趣旨」をまとめ、期日までに上記事務局に送付する。
-住所、氏名(ふりがな)、所属機関、職名、連絡先電話番号を明記し、発表題目に続けて発表要旨を書く。

-発表要旨の分量は日本語の場合は横書き1200字以内、また英語の場合は、A4判の用紙にダブルスペースで2枚以内とする。
-発表時間は30分以内とする。採用は学会の審査委員会が決定する。
-研究・実践発表採択者には学会事務局より発表時間をあらかじめ通知する。
提出された発表要旨の返却はいたしません。
秋季中部支部研究大会参加記
2004年度秋季中部支部研究大会が岐阜県大垣市のソフトピアジャパン・ドリーム・コアで開催されました。今大会では、IT活用のエキスパートをお迎えしての講演・実践報告に加え、児童が実際にパソコンを使った活動を行うデモンストレーションも行われ、充実した一日となりました。以下、参加記を掲載いたします。

ワークショップ
低学年の子どもたちと楽しむ活動
野田かなえ(中部学院大学)
今回の発表は、紅葉し始めた木々を透明な窓から望められる明るい部屋で行われたが、野田先生の元気いっぱいで流れるようなトークが始まると、会場はよりいっそう活気に溢れました。
“Seven Steps”などの 指遊びの歌から始まり、封筒の中に隠された、いろんな形のカラフルな折り紙を使って、色・形を当てていくゲーム活動、そして同様にいろんな封筒の中に隠されたかわいい動物たちとその好物の食べ物を探し当てていくゲーム活動など、盛りだくさんの楽しい内容で三十分があっという間に過ぎてしまいました。誰にでもすぐ作ることのできるシンプルな定番教具を使いながらも、その活動はguessing game, matching game, creative drawing game など実に多様で、野田先生のリズミカルでテンポの良い英語、表情豊かな楽しいリアクションに、会場に参加していた6人の小学生もすぐに惹きこまれていく様子がわかりました。繰り返し同じ表現を使い、低学年の児童にもわかりやすい展開で、英語をたくさん聴かせることができた軽快で、充実したワークショップでした。
幸田明子(常葉学園大学)
デモンストレーション
CD−ROMを活用した英語活動―児童の学びの芽を観察する―
山内 豊(東京国際大学)
賛助出演:岐阜市立木之本小学校児童
岐阜市立木之本小学校の6年生6人が賛助出演した。会場に用意された3台のコンピューターに2人ずつペアになって座る。彼らは好きな英語ゲームを選んで30分間やり、その様子を私たちが観察するのだ。彼らにとってこのゲームは初体験だ。
さてどうなるか?私が観察した男子生徒2人は、最初のゲームで7つ中2つ間違えた。でも間違えたことは気にしていない。教室での授業では、先生の質問にうまく答えられなくて間違えると「恥」をさらすことになることとは大違いだ。この活動が終わって、引率してきた担任の先生が彼らに感想を聞いた。
先生: 分からんときは?
生徒: 勘でやる。
先生: 勘が外れると?
生徒: 別に!
先生: 当たると?
生徒: うれしい!
ITを活用した授業のプラスをここにみた。 間違えても「別に!」なんだ。間違えたらまたトライすればいいのだ。複雑化する前人未踏の困難な状況に向かう子どもたちが、「間違えたらまたトライすればいい!」という気構えで彼らの人生をたくましく育っていって欲しいと願った。
箕浦 永生(English House)
実践報告
心を伝えあう意欲を育てる―ネットを使った交流―
國本和恵(子供英語、広島大学大学院)
國本氏自ら教えられている児童生徒たちとの授業内容と子供達の成長について報告された。パソコン、インターネットを使用した英語教育ということで、複数のソフトでの自習や海外に住むペンフレンドとのEnglish emailの交換を基盤に取り組んでいる。また、授業の中にQuestion timeという子供同士の会話を取り入れ生徒自ら考えさせる時間をつくることで"what
color do you like?"のようなメール文を習得することができる。Grammarなどの質も大切だが、どれだけ伝えたい事を書けたか、又どれだけEmail交換をくり返すことができたかという量も大切であると主張された。ビデオ映像を観て、4年生児童がメールに"where
do you live?"と書いていた姿から、授業成果を確認することができた。今やインターネットを通じて簡単に行われる国際交流を、より多くの方が英語教育の一つとして授業の中に取り入れるべきではないかと思わせるような報告であった。
加藤美沙(中部大学3年)
ITを活用して子どもの意欲を引き出す英語活動の工夫
山内 豊(東京国際大学)
先生は、ITを児童教育にどのように活用すべきか、またITを活用する場合ではどのような効果が生まれるのかを「まなびピア2003沖縄」で行われた英語の授業を例に説明された。
ITを活用した英語活動の利点は、学ぶ材料を膨大な情報から選ぶことができ、子どもが本当に知りたいことを得ることができるという情報と学習者との双方性を備えていることと、教材に文字、画像、音を一緒に活用できることによってリスニング、スピーキングの伸長や実践的コミュニケーションの基礎作りに大いに役立つということである。
また、IT活用によっての教育の変容が取り上げられ、主なものは教師の役割や授業評価方法である。従来の教育では、教師の役割は教育の権威者や知識伝達の中心であったのに対して、IT時代の今後の教育では学習の支援者であり授業デザイナーである。この変容は、学習者中心のプロジェクト型学習への転換や生徒と教師または生徒同士の交流学習の推進から起こる。これにともない結果重視である(あった)評価方法も過程重視の評価方法へと変容していく考えである。
ITを活用した活動が子供の意欲とともに可能性をも引き出す可能性の大きさを再認識させられた。
栢嶋 英司
(中部大学3年)
パネルディスカッション
「ITの活用と小学校英語教育」
司会 松川禮子(岐阜大学)
山内 豊(東京国際大学)
國本和恵(子供英語、広島大学大学院)
佐藤幹彦(各務原市教育委員会指導主事)
鳥飼明史(文溪堂メディア推進室)
この日の最後を飾るパネルディスカッションは、各務原市教育委員会の佐藤幹彦先生が、同市における小学校英語活動とIT活用の現状と今後の課題について、資料を基に説明されるところから始ま
った。専門委員会や独自の教員研修を重ね、現在では全校が足並みをそろえ、統一の指導計画とパソコン学習ソフトを活用しているのが、同市の特徴である。
次に、文溪堂メディア推進室の鳥飼明史先生が、教材ソフト開発における現在の研究テーマを中心に発表された。1〜2分の「短いコンテンツをオンデマンド」で、同場面を10〜20秒は必要とする「教育用に構成された映像」の配信の必要性について言及された。
國本和恵先生は、テキストに登場する表現を繰り返し授業内で使って聞かせておくことで、子どもがEメールの文章を作成するときにテキストを活用できること、各自にweb mailを持たせていることと、その際の注意点などについて発言された。

最後に、山内豊先生が全体をまとめる形でご意見を述べられた。ITは目的を実現させるための手段であるに過ぎない、コンピューターが得意なことと人間が得意なことのバランスを取ることが大切、とのお言葉に、一同大きく頷いたところで閉会となった。
野田かなえ(中部学院大学)
私のアイディア
「私のアイディア」と題して毎号teaching tipsの紹介します。今回は東海大学付属小学校の駒澤先生からの報告です。
まず状況づくり、そしてそれを受け入れる子どもたち
本校には全ての教室と特別教室、及び準備室(教科の部屋)をつなぐ電話(インターフォン)があり、英語の授業を教室であるいは英語室で行うの科の連絡や、その他の諸連絡をクラス担任に伝えたりする時などに、私はこの電話を利用しています。しかし、担任が電話に出られなかったり、教室に不在であったりした場合には、子どもが電話に出ますので、私はこの機を逃さず、英語を使って連絡することにしています。
この頃では、”Hello. This is Komazawa speaking.” で始めますと、どの子も電話の主が私であると分かるやいなや、しっかり内容を聴き取ろうと電話の向うで集中している雰囲気を感じます。
その時々によって違いますが、“Please go to the English room for the next lesson. Tell your classroom teacher and friends, please.” などのようなことを伝えます。 もちろん子どもたちは、私の言うことの全文を理解しているのではないのですが、それでもしっかりポイントは理解してクラス担任やクラスの友達に伝えてくれます。

電話で英語を使うことは学年を問わず1年生にも同じようにしています。ただ、1年生の場合には1学期ではまだまだ無理だという感じがしていますが、それでも2学期後半にもなると反応が良くなり、なんとか理解してくれるようになってきます。特に4年生からは、2学期に「電話で対話」の授業を行っていますので、その後の電話での対応には “Mr. Komazawa? Hello!” や私が伝えた一部を復唱してくれるなど、英語を使った反応もみられることもあり、嬉しいく思います。
これまでも、教室や廊下で子どもたちと会った時の挨拶は英語で行っていますが、これからもできるだけ英語を使える場面を逃さず、こちらから子どもたちに仕掛けていくように心掛けています。そのうち、子どもたちはこの状況を当たり前のこととして受け入れ、反応を示してくれるようになります。この状況作りは、その他の様々な場面でも可能だろうと思います。
以前から「朝・昼・掃除の時間・帰りの音楽」等の放送では英語を取り入れていますが、できるだけ自然に近い形で英語を使える場が他にないか、いつも考えています。
駒澤利継(東海大学付属小学校)
こぼれ話
児童英語教育に関わるエッセイやこぼれ話を紹介いたします。今回は杉浦先生からのこぼれ話です。
「英語の物語を100回聴く」 英語の物語テープを使って、表現活動をしながら子ども達と英語学習を楽しんでおられるS先生にお話をうかがいました。 S先生:「限界を感じたから(それまでのやり方を)止めました。物語テープを使い始めたら、9人の子どものうち8人が私の英語教室を去っていきました。」 ―「思い切った決断をされましたね。」 S先生:「そんなことは思い切った決断でもなんでもありませんよ。このやり方で子ども達に英語を教え続けていても先が見えていると思いましたし、自分が確信を持てない事は続けたくありませんでしたから。」 ―「生徒がほとんど辞めてしまうような決断をするのは相当なものだと思います。どういう限界を感じられたんですか。」 S先生:「子ども向けの英語のテキストを使って、英語の歌も取り入れながら、教えていたんですが、勉強が進んでくると、子どもも私もだんだん飽きてくるんですね。」 ―「物語を使って仲間と一緒に英語を楽しみながら身に付けるやり方を始められたのはどのようなきっかけがあったんですか。」 S先生:「あるところで物語テープを使う研修を受けたんです。そこで、自分が求めていたのはこれだと思ったんです。英語の物語テープを使って子ども達と活動を続けて今年で27年目です。」 ―「これまで色々大変なことがあったでしょうね。」 S先生:「最初の10年間は私が子ども達を引っ張っているという感じでした。力でやっていましたね。今は自分も先のことが読めるようになりましたし、年上の子どもは中学生、高校生になっているので、この子達の助けもあって、落ち着いて子ども達を見ることができます。」 ―「生徒さんに英語の物語をどのくらい聴くのと尋ねましたら、一日一回くらいと言っていました。10回聴くと40分くらいの長さの物語は仲間と楽しんで表現活動ができるようになるんだそうですね。 S先生:小学校3,4年生くらいまでであれば、2週間で英語の物語を聴いてある程度自分で語れるようになります。5,6年生になってからでは相当苦労することになりますね。 ―「どのくらい英語の物語を聞き込めば、その英語が子どもに染み込みますか。」 S先生:「約100回でしょうね。100回家庭でじっくり聞き込んでくればその物語を英語で語れるようになります。そして、子ども達の英語に不思議な事が起こり始めます。」 ―「子どもは100回、先生は10年ということになりますね。その不思議なことについてはまた次回にお聞かせください。」杉浦宏昌(中京女子大学)
研究会報告
教員研修会に参加して
幸田明子(常葉学園大学)
私立小学校では、毎年、全国教員夏期研修会が行われる。平成16年度には、第48回の研修会が3日間、横浜で行なわれた。外国語部会では、鳥飼玖美子先生(立教大学大学院教授)が、『小学校での英語教育−異文化コミュニケーションの視点から』というテーマで講演された。著書の中でも述べられているように、コミュニケーションの手段として英語を小学校で教える時には、単に技術的な側面のスキルを教えるのではなく、全人格的教育を念頭におくべきだとし、教師陣には最高の人材が当てられるべきだと強調された。また、小学校英語教育は、他教科ともリンクしたコミュニケーションをとるための英語であるべきだとも指摘された。これらの点は、英語教育の歴史が長い私立小学校では、もうすでにいろんな形で取り組んできているはずである。筆者の勤務する附属橘小学校でも、“小学校英語教育は人間教育だ”と思っていない教員は一人もいないし、より良い教師陣をそろえる努力を続けている。また、児童の学校生活から、学校行事、他の教科とのリンクを常に心掛け、身近な話題を拾う努力をし、年間カリキュラムにどのように取り入れるのがベストなのかを毎年、試行錯誤し、研究している。鳥飼先生は英語教育の指針として、私学は今までに蓄積してきたものをもっと世に出すべきだとも指摘されたが、私立小学校での先行研究をもっと発表すべきであると筆者も痛感している。
自分の考え、思いを伝えたいという気持ち、コミュニケーションを取りたいという動機が不可欠であるとの指摘もあったが、児童が一番思いを伝えたいのは、同世代の子供たちであろう。ALTの確保に奔走したり、質の悪いALTに対する不満を漏らしたりする前に、コミュニケーションのための英語の使用の場となる、“子ども同士の交流”の機会を広げるにはどうしたらいいのかということに、小学校全体でもっと真剣に取り組むべきであろう。
静岡県の私立小学校でも毎年11月に研修会が開かれている。私立4校で持ち回りの公開授業を行い、その後の分科会で授業研究をし、英語教育のあるべき姿を討論している。平成16年度は、“中学校との連携教育”をテーマに話し合いが持たれた。各学校の実践報告から始まったが、現場ではさまざまな課題が持ち上がっている。大きなビジョンでの英語教育の目標に対する共通認識を持たないと連携は非常に難しい問題となってくる。小学校の英語教育を考える時は、常に中学との連携を念頭に置くべきであろう。時間がいくらあっても討論は尽きることがなかったが、筆者にとり、この研修会は日頃の授業の在り方を見直すよい機会となっており、他の私立小学校の先生方との貴重な情報交換の場ともなっている。これからも、どんなに忙しくても、積極的に研修会に参加していきたいと思っている。
著書紹介 *
『児童英語教育の理論と応用』
椙山女学園大学研究叢書 八田玄二: ¥3,150 (税込)
本書は英文で先生の児童英語教育の理論と応用を包括的にまとめられた力作です。幼児の母語習得から、教授法、シラバス・デザイン、教材開発、教員養成まで、8本の英文論文がまとめられています。実践的な本が多いなか、しっかりと理論をまとめられ、しかも、それに基づき自らアクションリサーチを試み、それを世に問うという形式で書かれた本書からは、八田先生の研究と教育への情熱と真摯な姿勢がひしひしと伝わってきます。
児童英語教育に関しては、想像や現状観察のみで、賛否両論が交わされていますが、本書を読むと、そのような議論が不毛に思えて仕方ありません。それは、ちょうどLL教室やCALLが有用かどうかを議論していると同じです。問題は、どのような理論に基づき、どのような目標の下、誰が、何を、どのように教え、どのように評価するかということなのです。本書は、このように一歩深いところで、本格的にTEYL
(Teaching English to Young Learners) に関する理論と実践を研究したい方々にぜひ一読をお勧めしたい入門書です。 英文論文の書き方のお手本として使えることを加えておきたいと思います。
(*本著書紹介はJACET中部支部ニューズレターに掲載したものを修正、加筆したものです。)
塩澤正(中部大学)
お知らせ
ニューズレター用の原稿を常に募集しています。お知らせ、学会への要望、研究会の報告、こぼれ話などがある方が事務局までお知らせください。
事務局(中部大学、塩澤)は2月12日〜3月12日まで、不在となります。緊急の問い合せは、静岡大会に関する事は幸田明子先生まで([email protected])また、その他に関する事は、支部長(中部学院大学、片桐片桐多恵子先生)までお知らせください。
JASTEC中部支部事務局
487-8501 春日井市松本町1200中部大学
英語英米文化学科 塩澤正研究室内
0568-51-7248(研究室ダイヤルイン)
0568-52-0622 (FAX、学部事務室)
http://shioz.isc.chubu.ac.jp/JASTEC?