JASTEC中部ニュースレータ第6号

新支部長は片桐多恵子先生に決定
「どうぞよろしくお願いいたします」

本学会の会長に中山兼芳先生が就任されましたので、支部長を引き継ぐことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。
今、子どもたちを取り巻く英語環境が大きく変わりつつあることは皆様もご承知の通りです。子どもたちは学校・家庭・地域が有機的に関わる中で育っていきますが、児童英語教育に関して今、特に状況の変化が激しいのは公立小学校です。
今年度から「総合的な学習の時間」における国際理解の一環として英語を取り入れた小学校の数の増加は予想通りです。中身はまだまだ外国人にお任せの形が多いというものの、全体を概観するとき、確実に変化の兆候が見られます。
一つは担任が主体となって取り組む学校が増えてきたことです。担任が「おまかせ」意識ではなく、主体的に取り組み始めたのです。そして真剣に取り組まれる先生たちに共通するのは「全学年、楽しさを最優先する英語活動のままでいいのか?」という問いです。楽しさは勿論、何よりも大切なことですが、本当の意味での国際理解教育につながっているのか、英語という言語の習得をもっと視野に入れたカリキュラムの設定をしなければいけないのではないかという問いです。
そのような問いが、短絡的に中学英語の前倒しに繋がることなく本質的な理論と実践の検討がなされるか否か大事な時期を迎えています。これは公立小学校だけの問題ではないので、あえて取り上げさせていただきました。
教育における学校・家庭・民間の垣根は低くなり、学校を支える民間の力が一層、必要になってきました。本学会の果たす役割が一層大きくなってきたわけです。それに応えうるような学会であるためにも、お互いに実践と研究を積み重ねていきましょう。
JASTEC中部支部長 片桐多恵子

支部大会は2月9日(日)

2002年度の中部支部研究大会を下記の要領で開催いたします。今回は「国際理解教育の一環としての小学校英語教育はどのように行うべきか」をテーマに研究発表、実践報告、講演、シンポジウムなどを企画させていただきました。民間・小学校での様々な形態の英語活動の実践報告、番組制作に関わっている富田先生を招いてのNHK『えいごりあん』を使った授業の進め方に関する講演、本年度より日本児童英語教育学会(JASTEC)の会長になられた中山先生を交えた小学校英語教育の在るべき姿を考えるシンポジウムと盛沢山のプログラムを用意いたしました。
ご多用とは存じますが、皆様お誘いの上、奮ってご参加くださいますようご案内申し上げます。
内容は以下の通りです。

日時:2003年2月9日(日)
10:00~16:05 受け付け 9:30~
会場:中部大学名古屋キャンパス(中部大学技
術文化専門学校・三浦会館5.6階)
交通案内:JR中央線「鶴舞」駅 北口すぐ前、
地下鉄鶴舞線「鶴舞」下車北へ100m
名古屋駅より中央線で約10分
<http://www.chubu-jr.ac.jp/>
052-251-8551
参加費:JASTEC会員無料、一般2,000円、
学生1,000円 参加予約の必要はあり
ません。どなたも当日直接会場受け付
けまでお越しください。
紹介先 : JASTEC 中部支部事務局 (中部大学塩澤研究室 0528-51-7248
shioz@isc.chubu.ac.jp)
日程
9:30-   受け付け
10:00-11:25 実践研究報告
第一室 司会 箕浦永生(English House)
1.子どもの発達段階に応じた英語活動ー公立小学校での実践を踏まえて
野田かなえ(中部学院大学)
2. 小学校での体験的異文化理解教育の試み
安達理恵(PTA 名古屋大学大学院卒業)
第二室 司会 幸田明子(常葉学園大学)
1. 文部科学省研究開発学校(英会話科)における英語活動
檜木小重美 (富士市立元吉原小学校)
2. 学級担任が進める英語教育 ~コミュニケーション能力の養成~
泉 和宏(金沢市立森本小学校教諭)
11:30-12:15 ワークショップ
司会 駒澤利継(東海大学付属小学校)
Presentation on Teaching English to kids
Mr. Michael Long (Kernel English Club)
12:15-13:15 昼食
13:15-14:15 講演
司会 松村美佐子(東海大学短期大学部)
国際理解教育としての英語活動:『えいごリアン』を利用した活動の進め方
冨田祐一(大東文化大学)
14:20-16:00 シンポジウム
司会 片桐多恵子(中部学院大学)
国際理解教育の一環としての小学校英語教育はどのように行うべきか
中山兼芳(富士常葉大学)
岡部寛美(浜北市立中瀬小学校)
平松貴美子(Education Network)
16:00-16:05閉会の挨拶
北村豊太郎(中部学院大学)

静岡での全国大会は大成功

日本児童英語教育学会 第23回全国大会は6月15日(土)と16日(日)にかけて静岡市の常葉学園大学にて行われました。のべ200名ほどの参加者を集めて大成功のうちに終了することができました。支部の皆さんのご協力を感謝申し上げます。
これは実質的に企画、運営を致していましたが、全国大会ですので、この報告は本部より後ほど送付されると思います。

『デンマーク生活を通して子供の姿から感じたこと』
駒澤 利継(東海大学付属小学校)

デンマーク滞在生活4年という短期間ではありましたが、その中でどうしても気になったことがありましたのでその事をお知らせいたします。
日本人学校の教員として、生徒たちに少しでも現地の家庭に泊めていただきながら、生の交流を体験できたらという願いから、幾つかの農家を訪れました。訪れた時は午後3時頃でお茶の時間(ティータイム)でした。ご夫婦と4人の女の子たちが出迎えてくれ、皆一緒に食堂のテーブルでお茶を飲みながら、色々こちらの願いをお伝えしました。母語はデンマーク語ですから、デンマーク語ができない私はこちらの考えとお願いごとをご夫婦に話すには英語を使いました。その間時々お母さんやお父さんが子供たちに話の内容をほんの少しではありましたが、母語で伝えていました。それでも、私たち大人が話している間、始終ニコニコと笑顔を忘れずに、私たちの会話の成り行きを見守っているのでした。まるで言葉が全部分かるかのように。
デンマークでは4年生から英語を習い始めますので、この家庭の子供達4人のうち、一人だけ英語を聞いて分かってはいたでしょうが、他の3人の子は十分は判らなかったと思います。それなのに、あの笑顔はなんだろうとずっと気になっていました。
その数日後に他の農家を訪問した時のことなのです。そこでは3人の子どもはみな男の子たちでしたが、同じ様にしっかり椅子に腰掛け、私と両親の英語でのやり取りを笑顔を忘れずに聞いていました。
このように、どの家庭にお邪魔してもほとんど変わらず、同じような歓待を受けました。そこで「どのような躾をされているのですか?」と尋ねた所、どの家庭からも「特別な事はしていません。」との返答が返ってきました。
しばらくして、私は別の幾つかの場面での体験と通して、そこに答えがあったように思え始めたのでした。私は交通ルールを遵守しているつもりでいましたが、デンマークではそれでも不十分なようです。
こんな事がありました。車を運転してある四つ角で停止した私は、先方も停止したので、『どうぞお先に』と手招きをして道を譲りました。そうしましたら、車の窓を開けて、『私は停止車線があるので、あなたが優先なのだから先にいって欲しい」と言われました。日本だったら、譲られた以上『有難う』の気持ちを表してアクセルを踏んでしまうところなのですが。また、車道、歩道、自転車道と分かれていればそれぞれの道をルールを守って使っているのです。小さい子供たちの時から親が子供に自転車の乗り方やルールを教えながら走っている姿も多く見ました。このように交通ルールを子供に教え守る大人たち。嫌でも子供たちはその姿を見て育つでしょう。いつも子供の範を示しているのがデンマークの大人達なのです。
子供たちは小さい時から、このように家でお客さんをもてなす親の姿を目の当たりにして、体験的に学んでいくのでしょう。デンマークの教育の場でも、守るべきものの中身をおさえた実践的なカリキュラムが取り入れられて行なわれていることを知るのに、あまり時間がかからなかった事を覚えています。

「英語が使える日本人」の育成のための戦略構想が策定される
資料提供 中山兼芳

ご存知の方も多いでしょうが、本年7月12日に英語教育改革に関する懇談会が、「英語が使える日本人」の育成のための戦略構想を文部科学省に答申いたしました。英語を国際的共通語と捉え、「子供の将来のためにも、非常に重要な課題」だとしています。英語教育を抜本的に改善する目的で、具体的に6つの戦略、30のアクションプランを提案しています。
この中には、民間施設との協力、年間1万人の高校生の海外留学、センター入試へのリスニングテストの導入、英語で授業をするスーパーイングリッシュランゲージハイスクール(100校)の指定、小学校の英語活動の支援、教員の海外研修制度の支援などがあります。すでに予算化もされ、文部科学省はこんどこそ本気で英語教育の改善を始めようとしています。児童英語教育界にも大きな影響が出てくることが予想されます。注目していきたいと思います。
JASTEC中部支部事務局
487-8501 春日井市松本町1200中部大学
英語英米文化学科 塩澤研究室内
0568-51-7248(研究室ダイヤルイン)
0568-52-0622 (FAX、学部事務室)
shioz@isc.chubu.ac.jp

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